滋賀県立大学環境科学部 環境生態学科 Department of Ecosystem Studies

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STAFF 教員

循環大気化学研究室

  • 工藤 慎治
  • 助教工藤 慎治KUDO, Shinji

    専門分野

    大気環境学

    キーワード

    大気科学,大気汚染物質,環境動態,発生源解析

    研究室

    B3棟(環境生態学科棟)203室

    研究業績

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最終学歴

埼玉大学大学院理工学研究科理工学専攻(博士後期課程)修了(2012年3月)

学位

博士(工学)(埼玉大学)

職歴

  • 日本学術振興会特別研究員DC2(埼玉大学大学院)(2010年4月~2012年3月)
  • 国立環境研究所地球環境研究センター地球大気化学研究室特別研究員(2012年4月~2014年3月)
  • 高崎経済大学地域政策学部特定課題支援研究員(2014年10月~2017年3月)
  • 滋賀県立大学環境科学部助教(2017年4月~)

所属学会

  • 大気環境学会
  • 日本エアロゾル学会
  • 日本地域政策学会
  • American Geophysical Union

受賞歴

  • 第57回大気環境学会年会若手ポスター賞受賞(2016年)

研究内容の
紹介

循環大気化学研究室では,大気中に存在する物質がどこから発生し,環境中でどう変化し,どこへ辿りつくのかということを明らかにしようと研究に取り組んでいます。普段あまり意識されていませんが,大気中には「臭いのある物質」や「目に見えない小さな物質」,「国外から輸送されてきた物質」などが存在しています。それらの物質は“大気汚染”に関係しており,その形態は気体や液体,固体とさまざまです。また,大気中に放出された物質が影響を及ぼす範囲は,発生した地点周辺の地域的なものから地球規模の広域的なものまでと幅広く,大気だけでなく土壌や河川(湖・海)へと循環していきます。私たちと一緒に,大気中の物質の化学分析を通して物質の組成や流れを調べてみませんか?

琵琶湖観光船から排出される微小粒子状物質に関する研究

滋賀県は内陸部に位置しており,海岸がありません。しかし滋賀県の約1/6の面積を占める琵琶湖では観光船が運航しています。ディーゼル機関からは自動車と同じように大気中に排気ガスが排出されます。2009年に健康影響の観点から環境基準が制定された微小粒子状物質(PM2.5:粒径2.5 μm以下の粒子)に着目し,船舶から排出されたPM2.5の化学組成に関する調査を琵琶湖の港にて行います。

左は捕集前のフィルターです。真ん中と右はPM2.5を捕集したフィルターです。

琵琶湖周辺の風配図からみた汚染物質濃度の特徴

大気汚染物質は風による影響を強く受けます。そのため,地域の風配図や汚染物質濃度の傾向を把握することは発生地域を推定する上で重要です。滋賀県内の気温・湿度・風向・風速などの気象データを解析し,大気汚染物質(光化学オキシダント・窒素酸化物・微小粒子状物質など)の濃度の傾向から,測定地点に対してどの方角からの影響を受けて大気汚染物質濃度が増加しているのか解析します。

焼畑から排出される汚染物質の調査

モノを燃やすことによって,さまざまな物質が大気中へと排出されます。燃やす原料や燃焼条件などにより排出される成分は異なりますが,実際の現場(長浜市余呉町)でどのような化学組成の物質が排出されているか調査します。

森林から排出されるガス状物質および粒子状物質の調査

リラックス効果があると言われている芳香剤やアロマオイルの中には「森林の香り」を利用したものがあります。森林(植物)からは揮発性有機化合物などが大気中へと放出されます。また,大気中での化学反応を経て二次的に粒子が生成することが報告されています。大学が保有している集水域実験施設にて自然由来のガス状物質および粒子状物質を捕集し,その化学組成を調査します。

越境大気汚染に関する研究

滋賀県は琵琶湖を取り囲むように山々が連なっています。標高の高い地点は人為的な発生源の影響が少ないことから,大陸から長距離輸送された大気汚染物質の影響を調べるのに適した環境です。山頂付近での大気観測と上空の風の解析を行い,越境大気汚染に関する調査を行います。また,韓国や中国,東南アジアでの大気質の調査を行い,国際的な視点で大気汚染物質の研究に取り組んでいきます。